February 2010

February 25, 2010

世界のハンドボールを探し求めて2009〜その7〜

(前回の続きつづき)

EWSアリーナに向かう車の中で、新聞の取材があることをアレックスから告げられ、ちょっと落ち着かない感じの自分。日本でも個人の取材なんて一度もないのに・・・うまく答えられるかなあ〜。そう、事務所に行ったときにクーンルさんが言っていた「リトルサプライズ」の一つ目だった。


 数分後にアリーナに到着。正面の入り口からアリーナに入る。入場口でチケットを確認する女性にアレックスが話しかける。
「今日の試合を見に、彼ら日本から来たのよ。」
「え〜っ!本当に!フレンスブルグの応援に来たの?」
「違う違う。ゲッピンゲンよ。」
「!」(びっくり顔)


中にはいると、地元の20歳前後くらいの選手たちが練習をしていた。ちょうどゲームを行っている。試合開始までまだ1時間半近くあるから観客はまばらだけど、ハンドボール好きの人たちはそんな若手の練習を真剣に見ている。


 アレックスについて行くと、既に新聞記者とカメラマンが到着していた。挨拶して、いくつか質問を受けてた。ゆっくりな英語で話してくれているので何とか、むこうが聞きたいことがわかった。

 そのそばで、若い女性とおじさんが笑顔でそんな様子を眺めていた。すると、その女性が手に持っていたマッチデープログラムをこっちの方に笑顔で差し出してきた。ふとそれを見ると・・・何と・・・そのページに「自分」が記事となって、写真入りで紹介されている!!以前、アレックスから写真を送ってくれと頼まれ、その送った写真が2枚掲載されていたのだ。

「何これ〜!まあじ〜っ!!」

驚いている様子を見て、けたけた笑っているアレックス。そう、これが二つ目のサプライズだった。

 そこに先ほど事務所で会ったクーンルさんも加わり、アレックス、そして我々3人を新聞社のカメラマンが撮影。

 
 取材に来た新聞記者さん↓
ゲッピンゲン14

 



そしてその新聞記事(初の顔出し!)


 そこからクーンルさんがガイドとなって、8月末にオープンしたばかりのEWSアリーナを案内してくれた。新聞記者の彼女も一緒に歩きながら、さらに質問された。
「なぜゲッピンゲンなの?レムゴやキール、ハンブルグじゃないの?」

実は車の中でアレックスにも聞かれた質問だった。英語で答えるも難しくて、全くうまく答えられない・・・。そのときは、適当な答えが見つけられなくて、困ってしまった。ただ、初めてライブでブンデスリーガを見たのがハンブルグ対ゲッピンゲンだったことを話してみたり・・・・でも、自分でもうまく質問に答えられてないなあと思ったし、向こうも納得できる答えではなかっただろう。

 日本に帰ってきてからアレックスには改めて文字で質問に答え直そうと思った。ここ数年、ゲッピンゲンの選手たちはドイツ人が多く、ドイツ人以外の国籍の選手で世界選手権の上位の国の選手が少ないにもかかわらず、キールやハンブルグ、レムゴと好勝負を繰り広げるチームなのがとても魅力的だってことを。今シーズンはハースとカウフマンのドイツ代表2人が加わってさらにチーム力がアップしたけど、その前のシーズンも地味なチームながら常にリーグの順位は半分よりも上にいるチームだ。フレンスブルグやラインネッカー、キールにフレンスブルグみたいな、どこの国のクラブチームだかわからないような選手の集め方をしないのもいい・・・本当はそんなことをきちんと英語で話せるとよかったんだろうなあ。



 クーンルさんに案内されて、まずはカンファレンスルーム。試合後に記者会見が行われる部屋。何の試合かは分からなかったけど、HCライプチヒの女子の試合の映像が流れていた。
ゲッピンゲンB





そこから反対側を見下ろすと、サブアリーナがVIPルーム会場に変わっている。
ゲッピンゲンA





30秒ごとに広告が自動的に変わることや昨シーズン使っていたシュツットガルトのポルシェアリーナは、ゲッピンゲンの町の人口(約5万人)を考えると収容人数、建物が大きすぎることなどをクーンルさんがていねに説明しながらアリーナの中をあちこち案内してくれた。


下へ降りて、選手たちの控え室とアリーナをつなぐ通路。試合開始が徐々に迫り、様々なスタッフたちがそれぞれの仕事をしている。
ゲッピンゲンC




そこからアリーナのフロアの方へ歩いていくと、まだ若手選手たちの練習は続いていた。クーンルさんの話では、彼らはゲッピンゲンのハンドボールアカデミーに所属する選手たちで、16〜18歳、レフェリーが20歳だそうだ。将来、トップチームでのプレー目指して選手を育てているようだ。
ゲッピンゲンD





彼らの練習を何人かのゲッピンゲンの選手たちが眺めている。すると、オーペイア、カウフマン、シュヴァイカールトなどなどゲッピンゲンの顔とも言える選手たちがフロアに入ってきた。そこで試合前にもかかわらず、彼らと記念撮影。とても穏やかな笑顔で応じてくれた。



アカデミーの選手たちも、トップの選手たちやお客さんたちが自分たちを見ている中でプレーし、多くの「肥えた目」の中で練習を重ねるのだから上手くなるよなあ。
ゲッピンゲンE





 ゲッピンゲンの「顔」的な選手、オーペイアがすぐ目の前にいて、「今、サインもらっていいかなあ。それともゲームの後の方がいい?」ってアレックスや新聞記者さんに聞いたら、「今の方がベターだね。」って2人そろって言うので、図々しく持っていたユニフォームにサインをもらいに動いた。でも、ちょっと勇気が必要だったのは、そのオーペイアがカウフマンの向こう側に座っていて、カウフマンの前を素通りしてオーペイアに声をかけなければならなかったからだ。現在ブンデスリーガで得点王、ドイツ代表の左バックプレイヤーの前を素通りして、隣の選手にサインもらうのが何か気が引ける・・・と、きっとそんなことなんかぜ〜んぜん気にもしていないであろうカウフマンを目の前にして、ここぞとばかりに「小心者」ぶり発揮。「ついで」にもらうのも失礼だしなあ、と思ってオーペイアのところまで行ってサインをお願いした。

いつも思うけど、サインを求めると嫌な顔することなく、優しく丁寧に対応してくれることに感心してしまう。オーペイアは見た目がとてもイカツイ感じだけど、凄く優しく対応してくれた。



アカデミーの選手たちの練習が終了し、選手たちが各々ボールを使いながら、体を動かし始めた。

ゲッピンゲンH





しばらく、コートの脇で選手たちを眺め後は、ファンショップで仕事があるアレックスたちと別れて、自分の席に座ってウォーミングアップを見ていた。喉が渇いたのでコーラを買いに席から上に上がっていくと、もうファンで結構混み合っている。
ゲッピンゲンG




ゲッピンゲンF




コーラを買った後、ついでにブレッツェルも買って席に戻る。選手がアップしているところを眺めていると、コートの向こう側からアレックスが会場のMCさんと一緒にこちらに向かって歩いてくる。アレックスがこっちに向かって手を振っているので、手を振り返すとその「みのもんた」っぽい(←勝手な自分の印象)MCさんが、こっちへ来いと呼んでいる。コートへ降りていくと、その「みのもんた」が、

「英語かドイツ語しゃべれるのか?」
「ほんの少しだけですけど・・・」
「そうか・・・会場のみんなに君のことを紹介するよ。」
「えっ!でも英語もドイツ語も話せないよ・・・」(横で笑ってるアレックス。)
「大丈夫、オレが名前を紹介するから、そしたらあっち側とこっち側に挨拶してくれればいいから。」
「わかりました。」
「試合開始10分前になったら紹介するから、合図を出したらここまで降りてきてくれよ。」
「OK」


ってな訳で、これが3つ目のサプライズだった。

試合開始時間が少しずつ近づいてきた。選手たちのアップを夢中になって見ていたので、気がつけば観客席がびっしり人で埋まっている・・・。
ゲッピンゲンL





「同じ緑だからってここでマグデブルグのユニ着て降りていったら、間違いなく殺されちゃうね。」何てS氏と冗談なんか話していた。

そろそろ時間だ・・・すると「みのもんた」(完全に勝手にそう呼んでた。)がこっちに向かって合図を出した。


下に降りていき、選手たちがアップしているのをすぐ目の前で見ていた。そして、ドイツ語で何を言っているかはわからなかったけど、「日本から来た・・・」(そこだけわかった)って観衆の前で紹介されちゃって・・・

「誰よおまえ。」的な空気がないわけでもない中、口を開けながら手を振る自分(バカっぽい感じになっちゃいました・・・)。「こんな体験そうできないよなあ〜。」なんて思いながら、ぐるりと会場を見渡し、貴重な瞬間を味わった。

いや〜あの手この手で思い出をプレゼントしてくれたアレックスには本当に感謝だ。

いよいよ、試合開始が近づき、選手たちが入場。ブンデスリーガの楽しい瞬間の1つが「選手の入場」。この瞬間が、一気にテンションを高める。ゲッピンゲン名物のたいまつの中を選手が入場。日本の体育館なら、消防法がどうだこうだ、という話になりそうな感じだけど、こっちじゃ関係ないね。

ゲッピンゲンI





さっきのみのもんたが、名前を呼び、観客全員が苗字を叫ぶ。そして選手が子どもたちに導かれ走りながら入場する。


会場は超満員。

ゲッピンゲンK








アレックスが言っていたように、やっぱりここはゲッピンゲンサポーターたちのど真ん中。すぐ後ろでは、おじさんが小太鼓たたいて応援している。
ゲッピンゲンJ






 試合が始まり、何と何とゲッピンゲンがフレンスブルグを圧倒し、立ち上がり7,8分で5−0という一方的なスコアになる。フレンスブルグは早い段階でタイムアウトを請求という意外な展開だった。でも審判はライヒル、プラングペア。このペアが吹く試合を今まで何試合か見てきたけど、ま〜ず、彼らのジャッジする試合は8割方もつれる。何かが起こる。え〜って場面が必ずある。

 案の定、そのままの展開にはならず、前半はリードするものの、後半の残り10分にフレンスブルグが逆転に成功。退場を出すゲッピンゲン、流れに乗ったフレンスブルグ。

 うわ〜やばい・・・という雰囲気が覆う中、それを振り払ったのはカウフマンの強烈シュート。残り5分では逆転に成功し、会場は大盛り上がり。最後は突き放して、見事ゲッピンゲンが勝利!

 いや〜今日の大事な試合に負けたら、「あの小さい日本人が来たからだ。」見たいになっちゃうところだった・・・よかった〜。

 試合後、サポーター席に向かって選手たちが集まって、喜びを共に分かち合う。
ゲッピンゲンM




 
 
 その後は、コートに降りて選手と一緒に写真撮影。

ドイツ人に捕まった宇宙人ならぬ日本人その1(ドイツ代表ミヒャエル・ハース)
ゲッピンゲンN






ドイツ人に捕まった宇宙人ならぬ日本人その2(ドイツ代表マヌエル・シュペート)
ゲッピンゲンO






ドイツ人に捕まった宇宙人ならぬ日本人その3(ゲッピンゲンの顔 ドラゴス・オーペイア)ちなみに彼は9歳年下・・・
ゲッピンゲンP





 
席に戻り、しばらくコートの様子を眺めてから、アレックスがVIPルームで食事をさせてくれるというので、そちらに向かう。中にはいると、大勢の人。しばらくすると、試合後の選手が2名が登場し、さっきの「みのもんた」司会で、試合を振り返っている。ちなみにユニフォームのまま会場に来ていたのは、シュヴァイカールトとハースだった。
ゲッピンゲンQ





ゲッピンゲンR





VIPルームは食べ放題に飲み放題。3年前にはマグデブルグでVIPルームに入ったけど、そのときよりは料理の品数は少なかった。けど、ステーキは美味かった。

ヨエン、アレックスと思い出の一枚。
ゲッピンゲンT





着替えた選手やゲッピンゲンの監督ペトコビッチ、そして今日のレフェリーペアも一緒に飲みながら歓談していた。ふと振り向くと、ハースが着替えて近くのテーブルに座っていた。
ゲッピンゲンS





アレックス、ヨエンと雑談して、ビールを飲んで・・・最高の雰囲気の中、幸せな一時。


いよいよ帰りの電車の時刻が気になり出す時間。VIPルームを出た後に、ファンショップへ向かい、お願いしていた商品を購入。そしてEWSアリーナを出発。ヨエンとはアリーナで別れ、アレックスが駅まで車で送ってくれた。車に乗り込むと、お昼に見せてくれたケンパの本を我々にプレゼントしてくれた。


数分で駅に着き、ホームで電車を待つ。
ゲッピンゲンU




シュツットガルトへ向かう電車が到着。

「また必ず来るからね〜。」

「またね〜。」

そして、電車に乗り込んだ。


電車の中でも、体の中に試合の雰囲気、興奮が残ったまま。最高の会場、最高の試合、最高の歓迎。午後の2時から、アレックスやヨエンと過ごしたゲッピンゲンでの8時間は、自分の人生の中でも貴重な時間、思い出深い時間になった。

Fielen dank,Alex,Joern!


日本に帰国後、ゲッピンゲンのホームページ、それもトップページに私たちの記事が、そしてその日の試合のダイジェストにも名前入りで紹介までしてもらっちゃいました・・・・。

ゲッピンゲン市民には「おまえ、誰よ!」って感じだよね・・・・。

こんなに歓迎してもらったんだから、これからは100%ゲッピンゲンサポーターにならないとな。


ホテルに戻り、すぐに就寝。明日は、一気に北上。夜は、ドイツハンドボールの聖地ともいうべき「キール」だ




wunderbar_handball at 02:50|PermalinkComments(0)TrackBack(0)世界のハンドボールを探し求めて | ブンデスリーガ

February 15, 2010

世界のハンドボールを探し求めて2009〜その6〜

12月29日(火)。

フランクフルトからICEに乗り、シュツットガルトへ。乗車時間は、約1時間30分。南ドイツの風景は初めてなので、景色を眺め、楽しみながらの車中。

途中、マンハイムを通過。ラインネッカーのホームアリーナ、SAPアレナが窓から見えた。



しばらくすると、シュツットガルトに近づいたことが分かる景色が出現。自動車工業が盛んな都市だけに、もの凄く広い駐車場にぎっしりと自動車が並んでいる。まるで、おもちゃのミニカーがたくさん並んでいるようで、面白い風景。


 あっという間にシュツットガルトに到着。シュツットガルトのホテルは、「インターシティー・シュツットガルト」。駅にくっついているホテル。駅の中を歩いて、そのままホテルに到着するのがとっても便利だ。


 チェックインをすませて、「待ち合わせ」までしばらく時間があるので、シュツットガルトの町へ。ホテルを出て、振り返り駅を見ると、駅の屋根のてっぺんにベンツのマークが!さすが、シュツットガルト。
シュツットガルト1






駅前通りを左手に見た風景。丘の上に建物がある光景って、意外と珍しいかも・・・って思って写真を撮ってみたけど、そんなことを感じたのは自分だけかな?
シュツットガルト3






シュツットガルトの買い物通り。お店がたくさん並んでて、とても雰囲気がいい。雨が降っていて寒かったのが残念だったけど。
シュツットガルト2






あちこちうろうろしながら、気がつけばもう1時。駅に戻って、急いで昼食。一旦部屋に戻って、これから会うであろうアレクサンドラへのお土産、そして以前購入したゲッピンゲンのユニフォームをカバンに詰め込む。駅の前の入り口に向かう。



果たして来てくれるんだろうか・・・・

ま、会うことができなくても、それはそれでまた面白いか・・・笑い話として。



インターシティー・シュツットガルトの入り口前に立つ。時計を見ると、2時を数分過ぎた。ん〜、来ない・・・




と思った瞬間、駅の横にある駐車場から、1組のカップルがこちらに近づいてくる。


よ〜く見ると・・・女性は・・・おっ!アンジェラ・アキ似だ!!


お互い目があった瞬間に、お互いが「そうだ!」と分かった。アレクサンドラとともにやってきたのは、彼女の彼、ヨエンだった。

自分)「○○○って呼んでね!」
アレ)「OK.メールアドレス、○○○.skyplayだったよね!」
自分)「そうそう。」
アレ)「私は、アレックスで。」

彼女は、こんな日本から来た「変人」を信用して来てくれた。

こんな体験はもちろん生まれて初めてだたし、遠く離れた日本とドイツでハンドボールを通じて知り合いができるなんて考えもしなかったから、とてもうれしかった。


車に乗って、ゲッピンゲンに向かう。シュツットガルトからアウトバーンで30〜40分。車の中では、アレックスが1冊の本を用意してくれていた。ドイツの「ミスターハンドボール」、ベルンハルド・ケンパについて書かれた写真入りの本だった。
それがこれ

ベルンハルド・ケンパ。ドイツハンドボール界の長嶋茂雄みたいな人だ。11人制時代のスーパースターで、「Frisch Auf(フリッシュアウフ)ゲッピンゲン」に所属していた。ちょうど今から50年前の話だ。7,8年前からスタートしたハンドボールの専門ブランド「Kempa(ケンパ)」は、彼の名前だ。


驚いたのは、ケンパが日本に来て日本代表と試合をしていたこと。ドイツ代表が大部屋の中で川の字になって寝ている写真や、京都のお寺などを観光したときの写真がたくさん載っていたことだ。日本協会の人たちも写真に写っている。


「ゲッピンゲンのハンドボールのルーツを案内するよ。」


アレックスは、試合までの時間にハンドボールと関係のあるところに案内してくれるようだった。


色々と話をしている間に、まずは今日の試合会場EWSアリーナに到着。今シーズンオープンしたばかりのアリーナだ。人のいない静かなアリーナを見せてくれるらしい。車を降りると、ゲッピンゲンの女子チームのメンバーが何人かいた。これから練習があるようだ。ちなみにゲッピンゲンの女子もブンデスリーガの1部に所属しており、男女ともに1部にチームを持つクラブは、ゲッピンゲンだけだ。

なので、11人制での実績やこれまでのクラブの伝統、ベルンハルド・ケンパ、男女がブンデスリーガ1部に所属っていうことから、「ゲッピンゲンはハンドボールの盛んな町」という意識があるようだ。実際にそんなTシャツも作って売ってるし



ドキドキしながらアリーナに入ると、観客がいないから当たり前だけど、中はシーンと静まりかえっていた。今夜、ここで「激戦」が行われるんだ・・・と思いながら、コートを眺める。
ゲッピンゲン2







アレックスが「今日の夜に座る席を確認しに行こう。」と言うのでチケットを確認しながら、彼らに見せると、驚きの後に大笑いしてる。「ここは、ゲッピンゲンのサポーターが座るから、もの凄くうるさい席だ。」って。「ここに座るなら耳栓が必要だよ。」とも。一瞬、えっ!?って思ったけど、そんな体験もまたいいじゃないか〜!とさらに吹き出したアドレナリンが体中を駆けめぐる。


その座席から記念の1枚。真ん中がアレックス、左がヨエン。
ゲッピンゲン3



 
 座席を確認したあと、ファンショップで先に買い物をさせてくれるというので、歩いていると、通路でおじさんたち数名が立ち話してる。その風貌と、アレックスの表情からすぐにただのおじさんたちじゃないことが分かった。

 ちゃんとドイツに来る前にゲッピンゲンのホームページをチェックしてきたから、一瞬写真と違う感じに見えたけどやっぱりそうだった。そう、その一人はゲッピンゲンのプレジデントであるゲルト・ホーフェーレ。クラブのトップの人だ。緊張しながら握手と挨拶。そして、その隣にいたもう一人のおじさんは、ゲッピンゲンのメインスポンサーであるレオンハルドヴァイスっていう会社の会長。こちらも緊張しながら挨拶と握手。


 そしてファンショップへ。


ゲッピンゲンのファンショップは、ちゃんとお店になっていて、こんな感じ。
ゲッピンゲン4






もう一枚。
ゲッピンゲン5





 昨日も今日も、全く買い物していないせいもあり、ここぞとばかりにたっぷり購入。ゲッピンゲンのホームのユニ、そして今年のEHFポカール用のユニ、そして昨シーズンモデルだけどキーパーのユニ、おまけに女子チームのユニも置いてあって4枚も買ってしまった。選手の名前や番号は、後でプリントしてくれるようで、サイズと背番号をアレックスがメモを取る。S氏夫妻も買ったので、その日の売り上げはきっといつもよりも多かったはず。

一番マニアックなグッズはこのマット。どう思います、みなさん?小さなおじさんの心をとらえて放さないこのグッズは、我が家にしっかり敷いてあります。




 たっぷりと買い物を楽しんだ後、一度アリーナを離れ、車に乗り込む。行き先は、ゲッピンゲンのクラブハウスとケンパが11人制ハンドボールをやっていたその場所。

 車から降りると、きれいな芝生のピッチが広がっている。ここで11人制のハンドボールを行っていたそうだ。その日はクラブハウスも閉まっていたけど、きっと夏になれば、ここでビールを飲みながら、子どもたちのサッカーの練習を眺めてたりするんだろうなあ〜とイメージできる場所だった。
ゲッピンゲン6





ゲッピンゲン7




このピッチの横には、屋外のハンドボールコートが何面かあった。


その後、車に乗って向かったところはゲッピンゲンのクラブの事務所。普通に試合を見に来ても、まず、ここには来ることはないよなあ〜と思いながら、車から降りた。
ゲッピンゲン9




アレックスが普段働く会社は、ゲッピンゲンのロゴの上にある「サルティコ」っていう経営マネジメント会社。日本に帰ってきてからわかったことだけど、この「サルティコ」っていう会社が、ゲッピンゲンのクラブ運営を担っていて、サルティコの社長が、先述のプレジデントって訳だ。だから、アレックスもここの会社の職員でもあり、ゲッピンゲンのクラブの中での担当がファンショップなんだ。


 階段を上がっていくと、ここ数シーズンのゲッピンゲンのチームポスターが壁に飾られている。
ゲッピンゲン10



そして、事務所のある階に到着。
ゲッピンゲン11





ゲッピンゲン12



 事務所の中に入っていくと、中から出てきたのは、ペーター・クーンルさん。「遠いところからよく来たってよ〜、それも今日はとてもいい試合だしね。」
「重要な試合ですよね!」
「そうだ、今日勝てば3位が確定だからね。」


「今日、会場に行ったら3つのリトルサプライズがあるから。」
「スリー・リトル・サプライズ?」

何のことかよく分からないまま、「また後で会場で会おう」ってことでクーンルさんと別れ、事務所をあとにした。



 「次はハンドボールには関係してないんだけど、是非案内したいところがあるんだ。」とアレックスが連れて行ってくれたのは、「メルクリン」っていう鉄道マニアの人が聞くと痙攣モノの、鉄道のミニチュアを作ってるおもちゃのショップ&展示館だった。アレックスに聞くまで、全く知らなかったこのブランドは、ゲッピンゲンが世界に誇る会社らしく、その鉄道ミニチュアは、ただのおもちゃじゃなくて、本物を忠実に再現した模型だそうだ。

 ここに到着して、このメルクリンの歴史とその模型の変遷を英語のガイド付きで勉強。ガイドのおじさんは、本当にこのメルクリンの模型が大好きで、めちゃくちゃ詳しいんだろうなあと思わせる人で、ドイツ語みたいな英語で一方的にがんがん説明してる・・・・もう、ノリノリだ・・・ごめん、おじさん、話してることほとんどわかんないんだけど・・・でもちゃんと聞いてたから、たった1つあった疑問文だけはちゃんと聞き取ってたでしょ?
「日本のICEは何ていう名前だった?」
「SHINKANSEN!」
「そうそう、シンカンセンだ。」

 そんなのノリノリのおじさんのトークと、我々の様子を見てアレックスは笑ってるし・・・

 このおじさんの髪型が妙に面白くて、何かそっち気になっちゃうし・・・ん〜そろそろ、会場に行きたいなあ〜何て思いながら話聞いちゃいました・・・すみません。
そのおじさんが、この写真。髪型に注目。何か、ヘルメットか台所にあるボールかぶってるようにしか見えなくて・・・っていうか、それってカツ・・おっと。
ゲッピンゲン13




 メルクリンを後にして、車に乗る。アレックスが「前にクラブでつくったものだけど。」って、メルクリンとゲッピンゲンがコラボした貨物車の模型をプレゼントしてくれた。お店では、ICEとかREとかの模型を記念に買って帰ろうかなあと思ったけど、このメルクリンの模型、安いモノでもかなり高くて手が出なかったから、プレゼントをもらって大満足。




「この後、アリーナに向かうけど、新聞の取材が5時30分に来ることになってるから。」
「新聞の取材?」
「そう、あなたをね。」
「ふ〜ん、あなたをね・・・・って、あなたって・・・オレ!?」
「そうだよ。」


つづく

wunderbar_handball at 23:59|PermalinkComments(1)TrackBack(0)世界のハンドボールを探し求めて | ブンデスリーガ

February 07, 2010

世界のハンドボールを探し求めて2009〜その5〜

12月28日(月)

25日、26日と祝日で、おまけに27日が日曜日だったから、ドイツ滞在中の4日間は全く買い物ができず、やっと5日目にしてスポーツショップ巡りもできる・・・。

この日の予定は、午前中にベルリンのアディダス、そしてカールシュタッド・スポーツなどを徘徊し、その後ICEでフランクフルトへ。そして、ホテルチェックイン後に、今度はフランクフルトでまた買い物という、ハンドボール観戦、狭間の1日。


8時に朝食をとり、S氏夫妻とのんびりと話をしながら9時頃まで過ごす。そして、一度部屋に戻り、準備をしようとしたときにハプニングその2発生。

部屋に戻ってから、軽くシャワーを浴びようかと浴室に行き、シャワーへと手を伸ばす。やたらと高いところにシャワーが挿してあって、「こっちの低いほうに挿しておいてくれよ〜。」と思いながら、バスタブに足をかけてシャワーを取る。湯加減を調節しておいてから、服を脱ごうと思い、水を出すとシャワーの先から、「シャワー状」ではなく、一本の太い水が飛び出してきた。そんなとき、他の人ならどうするだろうか・・・・。そのときの自分は、迷わずそのシャワーの先がダイヤル状になっているのかと思い、水が出ているその先をひねった・・・と、その瞬間、水がもの凄い勢いで大量に噴き出し、眼鏡着用のワタクシの顔を直撃。焦って離したシャワーのホーズがバスタブの中でトカゲのしっぽのようにガタガタ音を立てて暴れ回っている。

何が起こったのか分からないまま、数秒立ちつくす自分。

シャワーの頭の部分が外れたと思い、ぬれた眼鏡、ビチャビチャの服のまま、シャワーの頭をくっつけようとはめ込もうとするが・・・全くはまらない・・・何でだろうと、眼鏡を拭いて、よ〜く見ると、とれた頭の、その根本がボッキリと、完全に折れていた。「とれた」のではなく、折ってしまったのだ・・・・。やばい・・・。そんなにバカ力でひねったわけでもないのに・・・。

どうしようか・・・そのまま、知らないふりして、そっと置いておこうか・・・でも、後から弁償しろって高額な請求来たらヤバイしなあ・・・正直に言っても、修理代で500ユーロだ、なんて言われちゃうかなあ・・・

そんなことにびびっているには理由が。

旅行保険に入り忘れてきたからだ。いつもなら、入ってくるのに、今回は行きの飛行機の中で、保険に加入し忘れを思い出した。こんな時に・・・・こんな時に限って、シャワーの首が折れるなんて・・・日常生活でもそうないことが、起こっちゃうのが恐ろしい。


絶対に元に戻らないシャワーの残骸を手にしながら、べちゃべちゃの服のまま、これから起こりうるかもしれない妄想を一人膨らましていた。


「いや、やっぱり、正直が一番大切だ。素直に伝えよう。」と思い、折れたシャワーの頭を持ってフロントに行った。

「壊れました。」
ちょっとムッとしながら、レセプションの男性が、
「わかった。数分後に、修理に行くから部屋で待ってて。」
そう告げられ、部屋で待っていた。

10分後、部屋の扉からノックの音。扉を開けると、もの凄く大きい、いや、バカでかい、まるで絵に描いたかのような、漫画のキャラクターとしか思えない、つなぎを来た修理屋のおじさん(2メートル級!)が、笑顔で立っていた。
「シャワー直しに来たんだけど。」


しばらくたって修理完了。壊れる前は、頭の大きい、古いけどちょっと高級感のあるシャワーの頭が、手に持つ部分とホースの部分とは明らかに異質な、やたらと新しい家庭的なシャワーになっていた。

結局チェックアウトの時にも何も請求されず、事なきを得たんだけど。


 その後、アディダス・ベルリン、カールシュタッドシュポーツなどを物色。しかし、なかなかこれといった物は見当たらず・・・。

アディダス・ベルリン↓
ベルリン1





ヴィルヘルムスカイザー教会
ベルリン2





その後ICEでフランクフルトへ。昼食を車内で。
フランクフルト4





ケチャップとソーセージは、「カリーヴルスト」。焼いたソーセージにたっぷりとケチャップソースをかけて、その上にカレー粉がまぶしてあるドイツのファストフードの代表。そして野菜サラダ。グラスに入っているのは、「ビール」なんだけど、ビールをサイダーで割った「ラードラー」っていうアルコール。




 フランクフルトに到着後は、ホテルにチェックインして、すぐに買い物へ。しかし、またしてもピピッと来る物はなく、徘徊して終了。せっかくドイツに来たんだから、コテコテのドイツ料理でも食べようということになって、夕食はレストランに。
フランクフルト4





中にはいると、日本人がたくさんいてびっくり。

注文した料理たち。
フランクフルト1





フランクフルト3


上はラム肉のステーキで店員が日本人に会うと進めてくれた料理。下は、豚足を煮込んだ「ハクセ」と呼ばれるドイツの伝統的な郷土料理。絵的には、もろ漫画に出てきそうな「肉」です。

満腹になりホテルへ。いよいよ明日は、シュツットガルト。今まで南側には行ったことがなくて、初めての南ドイツ。

加えて、自分的には明日のゲッピンゲン訪問&試合観戦が今回の旅のメインイベントだ。運のいいことに、ブンデスリーガの3位4位を争う両チームの激突。3位になればチャンピオンズリーグ出場権を手にできるため、明日ホームのゲッピンゲンが、ゲストのスター軍団フレンスブルグを破れば、3位に浮上するとてつもなく大事なゲームだ。

そして、もう一つの大事なイベント。それは以前、ゲッピンゲンのユニフォームが欲しくて注文したとき、そのときからメールをやりとりしていた、ファンショップを担当しているクラブのスタッフ、アレクサンドラと待ち合わせしていることだ。

日本からの注文にかなり驚き、そしてゲッピンゲンに興味を持った「不思議な日本人」に興味を持ってくれたアレクサンドラ。今回の旅でゲッピンゲンに訪れることを知らせると、シュツットガルトまで迎えに来てくれて、その後は19時の試合開始までゲッピンゲンの街を色々と案内してくれるとのこと。「行きたいところある?」と聞かれていたので、「できればハンドボールに関係するところに行きたい!」と図々しいお願いをしておいた。

待ち合わせは2時、我々が宿泊するホテル「インターシティー・シュツットガルト」の前。彼女は本当に現れるのだろうか・・・・

アレクサンドラへはユニフォームを着た写真を送って欲しいと言われて、何枚か送ったので、向こうはこっちの顔を知っている。こっちは、ゲッピンゲンのホームページでクラブのスタッフの顔写真からアレクサンドラの顔が、アンジェラ・アキ似だってこともわかってる。それでも・・・

期待と不安が入り混じっているけど、明日がどうなるかとても楽しみだ

wunderbar_handball at 21:58|PermalinkComments(2)TrackBack(0)世界のハンドボールを探し求めて | ブンデスリーガ
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