レフェリー

August 17, 2009

ゆるくない(容易でない)

 先週の月曜日、丸1日研修会に参加し講義を受けてから、札幌に出発。

釧路を6時に出発し、札幌のホテルに到着したのが夜の12時。そして翌日から東日本学生選手権のレフェリー。

 3日間の日程で行われた大会期間中、4試合をジャッジ。最終日には、男子1試合と女子1試合。どちらも、思った以上にもつれる展開になって「ゆるくない!」感じ。その女子のあるチームは、とても小さい選手が多いんだけど、ディフェンスやセットの攻めのパス回しやステップシュートなど試合を見ていても、コートでジャッジしていても面白かったなあ。とても一生懸命足を動かしていて、レフェリーの控え室でも、そのチームのハンドボールが面白いって話にもなった。小学生や中学生に見せたいディフェンスだったなあ。

 いや〜それにしてもハンドボール、30分ハーフ、60分って長い見ているとあっという間だけど、レフェリーやってる60分はゆるくない(容易でない)。

 その日は、2試合吹いたあと釧路へ。翌日からは国体予選が始まり、審判会議、そして3日間の日程で競技開始。1日1試合だったので、この1週間、ず〜っとレフェリーばっかり。相変わらず上手くならないけどまあいろいろ試合も見ることができたし、審判のことも勉強になったかな。

 

 そしてその国体予選で、成年男子の部で「湖陵クラブ」が新潟国体の出場を決めたことが、湖陵のイチOBとしてうれしいニュース。本戦ではどこと当たるかわからないけど、どうせやるなら広島とか埼玉とかだと面白い

 クラブの子どもたちも試合を見に来てくれて、スタッフがプレーしたりジャッジしたりするところを見せられたのは、とてもよかったと思う。

 もちろん、今の子どもたちは「ハンドボール=プレーする」でいいんだけど、スポーツは、プレーするだけではなくて、ジャッジもあるし、運営もあるし、指導もあるし、「見る」楽しさもあるし・・・

 そういう意味では、単純にプレーする楽しさを伝えていくことはもちろん、様々なことを長い時間をかけて教えたり、体験させないと


 久しぶりに、緊張感から解放されて、寝られるなあ〜

 

wunderbar_handball at 23:57|PermalinkComments(3)TrackBack(0)

August 02, 2009

裁き

レンメ・ウルリッヒ

 

 
 ハンドボールも高校総体が開幕し、男子北海道代表の札幌真栄が奈良県一条高校を下し、2回戦進出を決めた。明日2回戦で対する相手は、春の選抜大会で準優勝している沖縄県の興南高校。奇しくも、春の選抜大会でも札幌真栄が3回戦で対戦し、3点差で敗れた相手だ。

 今回は、興南もかなり意識してくるだろうからそう簡単な試合にはならないだろうけど、札幌真栄は負けて失うものはないチャレンジャー、興南は過去の実績からして「北海道」には負けられないって言うプレッシャーもあるんじゃないかなあ。って勝手に考えて、十分、札幌真栄に有利な条件になっているような気がするが・・・。

 思い出せば、このワタクシも高校生の時に、練習試合で興南高校と試合をしたことがある。(もう20年前の話だ)あのときの興南は、ずば抜けて強いチームじゃなかったけど、ポストに入ったとき、ディフェンスの選手に脇腹の肉を、爪を立てるように掴まれて、メチャクチャ痛かった記憶がある。あとは、1人速攻に飛び出るのが速い選手がいて驚いたことも。

 一昔前じゃ、北海道のチームがインターハイや選抜で勝つことは、本当に難しかった。しかし、去年の埼玉インターハイでは2年生主体の札幌真栄が地元の浦和学院を撃破した。そして、過去に素晴らしい成績を残している興南ともいい試合をすることができるチームになっている。
 もちろん、明日の試合は札幌真栄に頑張ってもらいたいとは思ってるんだけど、「北海道」にとって今回の試合の結果のみが大事なのではないと感じている。
 このチームの昨年から今年の好成績を、今後も(来年以降も)北海道のチームが、レベルの多少の上下があるにしろ、ある一定のレベルを確保できるかってことが、もの凄く大事だと思っている。
「あのときは、たまたまメンバーがそろっていたから・・・」じゃ、「下手な鉄砲数打ちゃ当たる」みたいな話だ。きっとまた、45対15みたいな試合をして帰ってくる北海道に戻っちゃうだろう。
 少なくとも常に一回戦は突破できるレベル、そして年によってはさらに上位を目指せるレベルを保っていきたい、と本気で思っている人はどれだけいるのかわからない・・・・簡単なことではないけれど・・・


 さてさて、ここ数日、ドイツでのハンドボールの話題といえば、レフェリー買収問題の話題。

 すでに、スポーツイベント「ハンドボール」でも報道されているけど、2006年4月に行われたEHFカップの決勝、メドヴェディ・チェホフ(ロシア)対バロンマノ・アラゴン(スペイン)の試合を担当したレフェリーペア、フランク・レンメベルント・ウルリッヒペアが試合を不正操作した見返りに、5万ドルをモスクワ側から受け取った疑いが持たれていた。

 レンメ、ウルリッヒペアと言えば、前にもこのブログで書いたけど本当に「上手い」レフェリーだし、実際、北京オリンピックの決勝や今年の世界選手権の開幕戦や準決勝を担当し、チャンピオンズリーグでもファイナルを裁くくらいのヨーロッパでは間違いなく、トップ3にランクされるペアだ。ブンデスリーガでも「この対戦」ってところではいつもこのペアだったし、ポカールのファイナル4では必ずジャッジ。北京オリンピックアジア予選豊田大会でIHFが送り込んだのもこのペアで、韓国対日本を吹いた。

 2人のカバンの中から、モスクワ空港から出国する際に、5万ドルが現金でカバンの中に入っていたって話なんだけど、どうも信じられないような話だった。

 で、様々な調査の結果、EHFから「処分」が7月31日に発表され、両氏にレフェリーとしての全ての活動を5年間停止、そしてクラブ側に対して2年間のEHF主催試合に出場停止と25000ユーロ(約350万円)の罰金の支払いが命じられた。

 2人はその疑惑が発覚した直後の3月から、レフェリーとしての活動を停止させられていた。既に46歳、47歳の2人に「5年間の活動停止」は、事実上の追放を意味することになるだろう。2人の担当弁護士も「通常ドーピングなどでは2年の活動停止だが、今回の『5年間』は重すぎる」みたいなコメントが出ていた。

 今日のhandballworld.comの記事では、ドイツハンドボール連盟(DHB)が2人に
救済措置を施す動きがあることが出ていた。今後、ドイツ国内でレフェリーとしての活動ができるように、EHFに対して今回の処分に不服を申し立てると。

 これまでの2人の功績や実績が、このような形で終わりを迎えてしまうのだろうか・・・不服を申し立てれば、今回の処分は「決定事項ではない」ということだそうだけど・・・

 恐らく「受け取らされた」であろうお金を持っていた以上、それは「受け取った」ということになってしまうのだろうか・・・きっともっともっと複雑な裏があるんだろうなあ


 実際、金を送った方のクラブには2年間の出場停止なのに、レフェリーは5年間の処分だ。きっと、ハンドボールというスポーツの信用を失墜させたことに対する処分の意味が込められているのだろうけど、それはクラブ側も同じことだと思うんだけどなあ・・・

 このレフェリー問題の他にも、TBVレムゴのGKガリア(チェコ代表)がドーピング検査で禁止薬物の使用が認められ、6ヶ月の出場停止と2000ユーロの罰金が科された・・・

 何かと暗い話題が続くドイツハンドボール界

 各チーム合宿に入り、9月開幕の新シーズンに向けて準備が始まっているけど、この暗い話題を吹き飛ばすような面白いマイスターシャーレ争いを期待して、開幕までの1ヶ月を待とう


wunderbar_handball at 11:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

January 17, 2009

鬼に金棒、俺にホイッスル、そして・・・・

 今日の朝、無理やり目覚ましをセットして目を強制的に開けた。そして、世界選手権のオープニングゲーム、クロアチア対韓国を観戦。

 結果はクロアチアが27対26で開幕を白星で飾ったが、決して楽なゲームではなかったように思う。特に50分過ぎにはクロアチアの勢いがパタッと止まった場面があったり、残り5分で2点リードされる苦しい展開。逆に韓国はあと一歩まで追い詰めたが、最後2回の攻撃チャンスが、ダブルスカイプレーの失敗、オフェンスファールと続いてしまい、シュートを打つことができなかった。

 ただ、韓国にとっては、最後の場面が「負け」の原因ではないように思う。不用意な2分間退場を2回連続して出してしまったため、そこで(4人での攻守で)2点差をつけられたところが、結果論としてだけど、そこが勝負を分けた時間帯だったように思う。1つはディフェンスの韓国選手がシミュレーションで退場、2つめは韓国の攻撃からステップミスを起こし、すぐにボールを置かずに転がしたところでの退場。どちらもいらない退場だ。クロアチアもその場面で3点差になるか、というところでノーマークのシュートをキーパーにセーブされて、リズムを自分たちに大きくたぐり寄せることができない。

 最後までハラハラの試合展開で、好ゲームだった。今までの韓国とはメンバーが替わり見慣れない顔も多いチームにもかかわらず、地元の、それも優勝候補に上げられるクロアチア相手にここまでの試合ができるんだからなあ・・・

 まず単純に、パス回しが「流れる」ようだし、周りの走り出しのタイミングもそのパスのスピードや流れにぴったり合ってるし。クロアチアディフェンスを完全に翻弄している場面だっていくつかあったくらい。

 去年のオリンピック最終予選でクロアチアと対決した日本は、とてもじゃないがこんな試合はできなかった。上からも、サイドからも、ポストからも、そして速攻でも得点できる韓国は、ホントに素晴らしい。日本にとってのよい手本だ。

 今回ワタクシのベストプレーヤーはクロアチアはポストのフォリと韓国はオ・ユンスク(14番)。特にクロアチアディフェンスの上からねじ込んだ強烈なシュートがインパクト大! 


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 今日は高校生の女子の決勝を1試合ジャッジ。序盤から一方的な試合になってしまった。自分も入らない笛を吹いてみたり、挙げ句の果てに足がもつれ、つんのめって尻餅ついて転倒したり・・・。
 そこから仲本工事バリのV字バランスで、すっと立ち上がればドリフみたいなコントで笑えるけど、思いっきり尻から落ちて、速攻を後追いする無惨な姿を見て、「笑わせた」のではなく、観衆には完全に「笑われ」てた。やっぱり気を抜いてしまうと
こういうことになるんだよなあ〜


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 クロアチア対韓国の開幕戦を担当したドイツ(マグデブルグ)のレンメ、ウルリッヒペア。時折映し出される彼らの左耳には、サッカーのワールドカップのレフェリーのようにインカムが。

 彼らのジャッジの技術に、長年にわたって培ってきたペアとしての信頼感や阿吽の呼吸に加えてインカムだものなあ〜鬼に金棒だ。

 鬼に金棒=レンメ、ウルリッヒにインカム←→(対義)俺にホイッスル
 

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October 02, 2008

レフェリーはつらいよ

 今日はマニアックな話題。9月24日にIHFから「IHFレフェリーリスト2008−2009」が発表された。47の国から71ペアがリスト入りし、日本からは2ペア。ちなみに、IHFの公式サイトを見ると、英語表記では「ペア(pair)」じゃなくて「カップル(couple)」っていう表現になっている。厳密な言葉の意味やその違いまではわからないけど、日本でカップルというと「男女」のイメージが強いから、ちょっと違和感を感じるのは自分だけ?ドイツ語では「ゲシュパンネ(Gespanne)」になってる。
 
 併せて2009年世界選手権を吹く、16ペアも発表され、ドイツからはオリンピックの男子決勝を裁いたレンメ/ウルリッヒがエントリー。アジアからは昨年の北京予選豊田大会で日本対クウェートを吹いたイランのカラバスチ/コラドウザン。

 日本では、審判が表だって話題になることってあまりないよなあ。

 インターネット、テレビ、新聞などなど、単純にスコアだけの掲載をのぞいてどのスポーツもそうだけど、試合の結果とともに誰が「審判」だったかって、ほとんど扱われない。新聞に大きく取り上げられる野球やサッカーなんかでさえ、日時、場所、観客数に加えて、その試合での選手の様々なデータ、スタッツみたいなものが掲載されたりするけど、「誰がジャッジしたか」って掲載されない。
 
 きっと、日本人のスポーツに対する考え方なんだろうけど、どんなに素晴らしい選手が集まり、素晴らしいスタジアムで、何万人の観衆が見に来ても、審判がいなかったら試合は始まらないし、当然成立しない。場所があって、選手たちがいて、審判がいて試合が成立する。
 勝敗を決するのは選手たちのパフォーマンスが一番なのはもちろんだけど、審判が下すジャッジが勝敗を決する、そんな大切な役割を担っている割には、「扱い」や「地位」は低くすぎないかって気がする。妙に「裏方役」扱いなんだよな〜。
 
 例えばドイツ協会のサイトを見ていると、写真入りで「審判の話題」がけっこう掲載される。今回の世界選手権に関する記事もそうだけど、その他にも審判を引退するときには、そのことが話題になったり、どの大会に誰が派遣されるって記事が頻繁に出る。
 その他にも各クラブのホームページには、試合の結果や誰が何点入れたのかっていう結果が掲載されていたりするけど(日本でスコアシートのようなものではなく)、どの情報にも「誰がジャッジしたか」は必ずと言っていいほど載っている。

 ドイツ語では「審判」は「schiedsrichter(シーズリヒター)」。長いから、話すときは「schiri(シリ)」って言うことが多い。

 →例えば
Bördelandhalle Magdeburg (Zuschauer: 4465)
Schiedsrichter: Ralf Damian, Frank Wenz
 
てっところなんだけど、
ベルデラントハレ マグデブルグ(観衆:4465)
審判:ラルフ・ダミアン、フランク・ヴェンツ
ってな具合に。誰が審判したかっていうことを知りたい、っていう人も多いんだろうけど、それ以前に「審判がいて試合が成り立っている。」ってことを表しているように思う。

 何でこんなにムキになって書いているかというと、やはりこの間のヴェッツラー対フレンスブルグの試合を見て、改めて審判の役目は重要だと感じたし、何より大変な役割を担ってるって思ったからだ。
 レフェリーの「ジャッジ」に観衆や選手、ベンチは常に「反応」する。フリースローをジャッジしたって、一方のベンチは「チャージングだろう!!」とキレまくり、もう一方のベンチは「ライン内防御じゃないか!!!7Mだろ!!」とキレまくる。ブンデスリーガの審判なんて、選手やベンチに加えて何千人もの人に、「おまえのジャッジはおかしい!」っていうメッセージを送られることなんか日常茶飯事。おまけに、この間の試合なんか、選手にドつかれ、逃げまどう始末。

 精神安定剤と抗うつ剤、何錠飲んでも足りないよなあ

 土曜日からは、北海道学生リーグの審判。心の病にかからないようにしないと
 

wunderbar_handball at 22:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
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